栃木県矢板市にある、江戸時代の宿場に思いを馳せるリノベーション古民家。天然記念物のミヤコタナゴが生息する美しい水と豊かな自然を堪能できます。
神奈川の三浦半島近辺に拠点を構えようと知り合いをたどっていたある日、知り合った方から「三浦ではないんだけど、私の親族がこんな施設を運営しているよ」と教えていただいたのがここ、WASHINKANでした。
WASHINKANのホームページとオーナーYAYOIさんの笑顔の写真を一目見、気づいたら栃木県まで来ていました。
素敵な出会いは、いつだって偶然かつ突然に訪れるものです。
WASHINKANが位置するのは、栃木県矢板市の山に囲まれた自然豊かな場所。1500坪(!)という広大な土地に、リノベーションされた古民家と可愛らしいブックカフェが佇んでいます。1500坪もあるためご近所さんとの距離が離れており、観光地もないのでとても静かな空間です。
また、国の天然記念物の鯉の仲間、ミヤコタナゴが生息する地域で、夏には敷地内に蛍も来るんだとか。水が綺麗であることの証です。
「WASHINKAN」の名は、YAYOIさんの祖先が経営していた病院、「和信病院」が由来になっています。和を重んじた祖先の心を形を変えて今も受け継いでいる、ということを実感させられる佇まいです。
また、ここは江戸時代、会津中街道沿いの山田宿という宿場町だったそうです。1683年の日光大地震により会津西街道が水没で通行不能となったため、1695年に整備された新たな街道が会津中街道でした。そしてその街道に作られたのが、山田宿。
今から数百年前の歴史と、宿場町として賑わっていた頃に想いを馳せると、また違った景色を感じられます。
この古民家は、もともとYAYOIさんのお父様が数十年前に購入したもの。生活の拠点が都内にあることから、なかなか手入れができていなかったのだとか。
そこでYAYOIさんは、この古民家をリノベーションし、ゲストハウスを作ろうと思い立ちます。
しかし、YAYOIさんも生活の拠点は都内にあり、さらには小さなお子さんがいます。そこでYAYOIさんは友人知人の協力を得て、当時赤ちゃんだったお子さんをおぶりながら、軽トラを運転し、木材を運び、壁を剥がし、塗装し、数年かけて今の美しいWASHINKANを作り上げたそうです。
YAYOIさんはアート関連のお仕事をされていることもあり、WASHINKANにはキラリと光るこだわりが詰まっています。小さな小物一つとっても、そこに彼女の世界観が凝縮されているんです。
例えばお風呂。なんとバスタブは九州から取り寄せたという五右衛門風呂。お風呂なんてボタン一つで簡単にお湯が溜まる今の時代に、薪で2時間じっくりかけて温まったお湯に入る贅沢さは、想像するだけで頬が緩みます。そして五右衛門風呂の横に添えられたシャンプー容器にはオリジナルのWASHINKANマークが付いているというこだわりよう。まさに「神は細部に宿る」という言葉を思い起こさせるものでした。
敷地内はもちろん、近隣の豊かな自然を存分に味わえるのがここでのミーティングの醍醐味です。例えば、ミーティングの合間に近くの畑で野菜をとって夕食の材料にしてみたり、薪を割って五右衛門風呂の燃料にしてみたり。自然を楽しめるコンテンツがたくさん揃っています。
また、藍染や魚釣りができる場所もあるので、金曜日にミーティングをして古民家で宿泊、翌日午前中までミーティングをして、午後はみんなで藍染体験してから帰宅、なんてこともできそうです。
なお、先日スタッフがWASHINKANに伺った際、YAYOIさんが「こんにちはー!」と声をかけると、ワンチャンを連れてお散歩しているご近所さんが遠くから笑顔で手を振ってくるという、なんとも癒される光景を目にしました。施設などのハードだけではなく、オーナーの人柄や、ご近所の皆さんや自然との共生も含めた場所作りを体現しているWASHINKAN。ビジネスをしていく上での新たな視点を、たくさん得られるかもしれません。
アクセスについて
東京から車またはバスで 2時間程度。
電車で行く場合、新幹線で宇都宮駅、そこからJRと車を乗りついで同じく2時間程度です。泊まりでのミーティングを検討されている企業の方にオススメの場所です。
会場の詳細情報
施設名 WASHINKAN
住所 栃木県矢板市山田1080
アクセス 東京駅から車またはバスで 2時間程度
URL https://www.washinkan.jp/